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ユニバーサルデザイン基礎〈色と文字〉2021に参加しました

calendar icon 2021.11.30 公開 update icon 2022.05.02 更新

先日、間嶋沙知さん(majima DESIGN)主催のユニバーサルデザイン基礎〈色と文字〉2021という勉強会にオンラインで参加しました。とても勉強になる内容でしたので、簡単に感想を書いてみたいと思います。

ユニバーサルデザインの概要

ユニバーサルデザインとは何であるかを法的な側面や実例を交えながら、わかりすく説明されていました。ユニバーサルデザインは障害を持った方の為のものと考えられがちですが、そうではなくて誰にとっても利用しやすいデザインのことを指すというのが重要なのだなと感じました。

ユニバーサルデザイン(英: universal design、UD)とは、文化・言語・国籍や年齢・性別・能力などの違いにかかわらず、出来るだけ多くの人が利用できることを目指した建築(設備)・製品・情報などの設計(デザイン)のことであり、またそれを実現するためのプロセス(過程)である。
出典:Wikipedia

自分にとってはどのようなことがあるかと考えた時、やはり年をとれば感覚器の衰えがやってくるだろうし、小さなモーター音に対して人より過敏に感じてしまうことがあるので、そのような場所での行動が制限されるなどがあるかなと感じました。
また昨今のコロナ禍ではみなマスクをしているので、聴覚障害者の方がコミュニケーションが取りづらくなっているという話を聞いたことがあります。思いがけないような環境下で、誰しも思いがけないような不便さに遭遇する可能性があると思うので、そのような課題を解決する方法としてユニバーサルデザインがあるのだと感じました。

情報伝達のユニバーサルデザイン

色のユニバーサルデザイン

情報伝達における色の役割として、イメージを伝える感性的役割と、文字の読みやすさや状態や分類の表現といった機能的役割があり、カラーユニバーサルデザインは主に機能的役割について考えられたもので、目的を意識した色選びが重要であるとされていました。
その中で、色覚特性については初めて知るようなことも多くとても勉強になりました。C型(一般色覚)、P型(1型色覚)、D型(2型色覚)、T型(3型色覚)に分類され、男性では20人に1人、女性では500人に1人が色弱者であるそうです。かなり高い比率であることにも驚きましたし、まったく他人事ではないのだなと感じました。

また、これらの各特性に対するみえにくさは身近なツールでもシミュレーションできることも知りました。AdobeのアプリではXDがStarkというプラグイン、IllustratorとPhotoshopでは「表示」→「構成設定」からそれぞれシミュレーションできるようになっています。モバイルアプリでは色のシュミレータというものも紹介されていました。

以下はIllustratorで作成したものをシミュレーションしてみたものです。K:90のバックに対して上からM:100、M:100 Y:100、M:70 Y:70、Y:100という4つの色をのせた状態でシミュレーションしています。見た目の赤に近い色ほど沈んでしまっているように感じます。

Illustratorで行った色覚シミュレーションの結果
以下は当ブログのトップページのスクリーンショットをPhotoshopでシミュレーションしたものです。

当ブログのトップページをPhotoshopでシミュレーションした結果画像
※シミュレータはあくまでもみえにくさを図るもので、実際に見えている色を表現するものではないそうです(これは「正常色覚同士」でも同じです)。

改善方法のヒント

カラーユニバーサルデザインにおける、見分けにくい色の組み合わせを改善する手法として以下の3点をあげられていました。

  1. 色味をずらす
  2. コントラストを強める
  3. 色以外の情報を加える


個人的に、こちらで紹介されていた内容はすぐにでも実践できるものなので意識してやっていきたいなと思います。ほんとうに少しずつの積み重ねや工夫次第で改善できるということが分かったし、そこがデザイナーの技術や経験が問われる部分でもあるのだと感じました。

文字のユニバーサルデザイン

文字のユニバーサルデザインとして、読みづらい文字とはどういったものであるかを紹介し、その解決案としてUDフォントや文字組の基礎について、こちらも分かりやすく解説をされていました。
仕事柄普段からUDフォントを使用したり、行間と行長の関係など読みやすい文字組みについて意識をして制作をしていますが、「自分の制作したものが読めない人がいる可能性がある」ということを強く意識させられました。

まとめ

ユニバーサルデザインを考える際に「表現が制限されてしまうのではないか?」と考える人も多いのではないかと思います。私も少なからずそういった気持がありました。今回の勉強会では、そういった疑問に対するいくつかのヒントと回答を得られたように思います。ユニバーサルデザインに100%の正解はなく、工夫と改善によってより多くの人に伝わるデザインを目指していきましょう。という心強いメッセージであると受け取りました。

余談ですが、偶然に講師の方が同じ桑沢の夜間部卒だったので、自分も頑張らなくてはと勇気をもらいました。参加できてよかったです。